【2020年8月13日】（リスクマネジメント、新型コロナウィルス感染症）
　東京商工会議所は、新型コロナウィルス感染症の企業の対応を支援するために「新型コロナウィルス感染症への対応ガイド」を作成しました。
　同ガイドは、「主に都内事業者を対象に、新型コロナウィルス感染症の予防や感染者発生時の対応に関する基本的な事項をまとめたものです。実際の対応については、法令・各種ガイドラインを遵守するとともに、保健所・医療機関の指示に従ってください。」とされていますが、とても簡潔にまとまっているので、中小企業には使いやすいと思います。
　同ガイドは、次の４Partで構成されています。
　　　Part1　職場における感染予防策(P1-2)
　　　Part2　感染が疑われる従業員への対応策(P3-5)
　　　Part3　感染が発生した場合の対応策(P6-8)
　　　Part4　Q&A、リンク集(P9-11)
　Part１の職場における感染予防策は、“自社の予防体制のチェックリストとして活用してください”とされていて、セルフ・チェックに使いやすいものです。
　本当に役立つと思われるのは、Part3の感染が発生した場合の対応策、です。いざ従業員に感染者が発生した（あるいは社長が感染した）となったときに、そこで慌ててバタバタと対応するようでは、リスクマネジメントができていません。予防するだけでなく、リスクが発現した際にその被害を減少させることが必要です。
　新型コロナウィルス感染症の発生による被害には、社員（感染した本人および他の社員）へのダメージと、会社のダメージの両方が想定されます。感染者が発生した場合、保健所等への報告や職場の除菌消毒に続いて、重要な対応は社内外への広報活動です。速やかにかつ適切に行わないと、予想外の二次被害などを招くこともありますので、人事総務責任者は事前準備を怠ってはいけません。
　同ガイドでは、対外的広報活動と従業員とのコミュニケーション（社内広報）の両方をカバーし、特に、感染者が発生した場合の公表文例もあるので、参考になると思います。また、行動記録表や健康管理表の例、個人情報の第三者提供に関する同意書、等も有用です。
 ご希望の方には、同ガイド12頁をpdfでご提供しますので、本HPのお問い合わせページより「新型コロナウィルス感染症対策ガイド希望」としてご連絡ください。