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新型コロナが変える働き方 その2
テレワークで見えてきた課題
~成果給制の自律的働き方に~

【2020年6月8日】(リスクマネジメント、人事労務管理、働き方)
 テレワーク(在宅勤務や会社外でのリモートワークなど)を実施した結果として、アフターコロナ後も、テレワークを取り入れようという企業が増えています。
その背景には、テレワークで見えてきた、日本企業の社員に共通する「働き方に対する意識」の問題があります。日本企業は、なぜ生産性が低いと言われているのか、その原因にも共通する課題です。
 その問題とは、ひとことで言えば、社員が“自律的”に働いていない、ということです。
 テレワークでは、基本的に一人で仕事をします。そこに仕事の指示をしてくれる上司はいません。居眠りしたり、ネット動画を見てサボったりしても、同僚や部下の冷ややかな目はありません。会社に行っていれば、まず朝礼があり、今日の連絡事項や作業指示を課長から説明され、さあ始めようと言われて席について、一日をスタートします。
 しかしテレワークでは、自分ひとりです。本人が自律意識、つまり自分自身を律する、コントロールする意識がなければ、時間管理や行動管理が緩んでくるのは人の常です。
 なかには、一人でやる方がはかどる、余計なことを頼まれないので集中できる、という人もいるでしょう。むしろ全員がそうであれば、仕事の生産性は上がります。しかし残念ながら、テレワークになると仕事の効率が落ちる、ついダラダラしてしまう、というケースが多いのではないでしょうか。
 これは、従来からの給与体系である「時間給制」、働いた時間で賃金を決める制度の弊害です。例えば残業代も、その成果がどうあれ、長く働いた方が増えるので、だらだらと会社に残ってしまうという状況が典型です。その対極にあるのが「成果給制」、仕事の成果、何をしたのかという結果で賃金を決める制度です。
 テレワークは、「成果給制」の職場では従来からも活用されています。しかし多くの時間給制の企業では、テレワークを実施せざるを得なくなったことで、社員に成果を明確に求めることが効率的であることに気づいたのでしょう。大企業の中には、以前から成果給制に移行したかったので、この機会に成果型・ジョブ型と言われる賃金体系に一気に変えようという動きが広まっています。
 小さな会社では、テレワークや自律的な働き方は出来ないのでしょうか。いえ、そんなことはありません。小さい会社だからこそ、いち早く成果給制のよいところを取り入れて、社員達が仕事に対して自律的に取り組むように、社員の意識を変えることが出来ます。また、アフターコロナに生き残るためには、社員の意識転換と働き方変革で生産性を上げることが必須です。

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