コラム― Column―

  1. ホーム
  2. >
  3. コラム

2019年2月13日
人生100年時代(その3)、「老後のリスク」

(保険、年金、ライフリスク) 
 サラリーマンの場合、定年60歳、雇用延長して65歳までは働くことができます。65歳男性の平均余命は19.55年(H28調査)なので約85歳まで生きることになります。定年60歳からの25年、完全引退65歳からの20年間が“老後”期間です。この20~25年間、安定生活ができるかどうかが老後のリスクです。
 老後の収入には、まず国の公的年金があり、次に会社からの退職金や退職年金(退職金の分割支給)があります。それだけで老後生活を安心して過ごせる場合もあれば、不足する分を現役時代に自分で準備しておく必要がある場合もあります。
 そこでまず65歳からの老後生活収支モデルをパターン別に見てみましょう。(年金額や退職金額、生活費等は、厚労省・総務省調査等を参考にした目安額です)

パターン①「老夫婦モデル」20歳で就職、65歳で完全退職、同い年の配偶者あり。
<収入モデル>・公的年金;基礎年金・月額13万円、厚生年金・月額10万円
・退職金;一時金約1,500万円 (15年間の退職年金にすると月額10万円)
→65歳~85歳の世帯収入;月額33万円、86歳以降;23万円。
<支出モデル>(総務省統計から。住居費・食費・光熱費・通信費等含む生活費)
→老後の年齢別生活費平均額;65~70歳29.5万円、70~75歳28.3万円、75歳~80歳26.6万円、80歳~85歳27.5万円
⇒85歳までは収支プラスですが86歳からは毎月赤字になります。

パターン②「おひとりさまモデル」20歳で就職、65歳で完全退職、配偶者なし。
<収入モデル>・公的年金;基礎年金・月額6.5万円、厚生年金・月額10万円
・退職金;一時金約1,500万円 (15年間の退職年金にすると月額10万円)
→65歳~85歳の収入;月額26.5万円、86歳以降;16.5万円。
<支出モデル> →60歳以上の独身男性生活費(住居費別)平均;15.3万円、ゆとり生活費25万円
⇒住居費(賃貸か持ち家か)によって大きく変わりますが、生活するだけなら何とかバランスするようです。

 以上は現在の年金支給額や物価等を基にした目安額です。これで老後生活は安泰と思われるでしょうか。平均余命の伸びによる老後の長期化、公的年金制度の弱体化(支給開始年齢の引上げ、支給額の引下げの可能性)等を考えると、どうでしょうか。

ご依頼・お問い合わせはこちら

03-6450-9683
FAX:03-6450-9684
ご依頼・お問い合わせ