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2019年2月1日
社員が会社を辞める理由

(リスクマネジメント、人材教育、経営)
 やっと採用した社員が数か月から1年で退職してしまった、あぁ、また採用しなくては、、人事責任者や経営者なら一度はこういう経験があるのではないでしょうか。
 どうして早期退職してしまうのか、またどうすれば定着してもらえるのか、そこには理由があります。その前に、採用してから1年で辞められた場合の会社の損失はいくらくらいでしょうか。月給25万円として、福利厚生費用や通勤費を含めた総人件費は約450万円、採用にかかった経費は約65万円、1年間の教育研修費用が約35万円、総合計約550万円もの費用損失という試算もあります。周囲へのマイナス影響もあります。
 せっかく入った会社をどうして辞めるのか、その原因の一番は「入社前と後のギャップ、聞いていた話しと違う」、入社前に想像していた社内の雰囲気と実際に入社して体験する現実とが違う場合です。わが社は自由な雰囲気でモノも言いやすい社風です、と聞いていたのに職場ではルールや規則に縛られて上下関係が厳しく、命令や指示に従わないといけない、慣れようと思ってもどうしてもなじめない、相談できる先輩や仲間のいない、これでは辞めてしまいますね。
 これを防ぐには、職場での関係性、特に直属の上司および周囲の社員とのコミュニケーションが鍵です。入社した社員は不安感を抱えています。分らないこと、知らないことがあっても、”こんなこと聞いていいのかな”、”どう思われるかな”と心配です。周囲、特に直属上司がまずは会話の機会を増やすことで、孤独にしないことです。上司が自分のミスや失敗の経験談を伝えてあげれば、新入社員の気持ちも楽になります。
 次に多いのが「仕事の中身に対する不満と不安」です。まだ仕事に慣れていないのに、ベテラン社員と同じような難しい仕事や多量の仕事を割り当てられ、期待に応えようとして、また周囲に迷惑をかけないようにと必死で頑張り続けて、心身ともに疲労困憊してしまう、これではとてもやっていけない、と思うケースはイメージしやすいと思います。
 逆に、仕事が少なすぎても退職に繋がります。簡単な仕事ばかりやらされる、周りは忙しいのに自分だけ手が空いている、自分は期待されてないのではないか、仕事にやりがいも感じられない、というケースです。これを防ぐには、やはり上司と周囲のフォローが大切です。
 その仕事では何を期待されているのか、会社にとってどんな意味があるのか、直属の上司が率直に伝えることです。また周囲も目配りをしてサポートする雰囲気を作りましょう。職場が一つのチームとして、サッカーボールのパスを回すように、コンタクトの輪に入れることです。職場内のコミュニケーションの“質より量”をまず増やしましょう。入退室時の声かけや挨拶、昼休み時間の雑談、またランチをどうするか(一人ランチは孤独感を感じる時間でもあります)等々何気ないことから始めましょう。

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